bloodthirsty butchers「NO ALBUM 無題」

NO ALBUM 無題

NO ALBUM 無題

 ヘッドフォンの左耳側からひさ子さんのギターがキリキリと鳴りはじめ、右耳側で吉村さんのリフが絡む。スケールの感のあるバンドサウンドが爆発して、開口一番「イライラする!」というフレーズで幕を開けるM1「フランジングサン」ですでに痛快度∞。
 轟音に蹴散らされて小賢しい事が一気に払拭されていく。聞けば聞く程裸になっていく。
 論理的ではなくて本能的に感じられるのがエモの大前提だとすれば、これほどの模範解答はない!というのがこのアルバムを聞いた感想です。

 ・・・って言ってもブッチャーズのアルバムをじっくり聞くのは久しぶり。高校の頃「yamane」っていうアルバムの「nagisanite」って曲が好きでした。正直そんな位。ただ、またここへ来てブッチャーズのロックに心奪われてしまいました。正直虜です。最!!!高!!!です。

 ロックの批評としてロックやっているような賢いバンドが増えたように思います。勿論そんなクールなバンドの音楽を好きな自分もいますが、ただ、なんか物足りなさを感じている所に、このアルバムと神聖かまってちゃんは見事にハマりました。小細工なしの激情(エモ)。そして切なさ。胸ぐらをつかまれるような切迫感。最高です。