メレンゲ「シンメトリー」

shirota_k2009-01-23

「儚い」という字は、なかなか綺麗。
「人」の「夢」と書いて、「儚い」。


しかし、辞書で引くとこれがまたどうしようもない字である。


1 束の間であっけないさま。むなしく消えていくさま。
2 不確実であったり見込みがなかったりして、頼りにならないさま。
3 めどがつかない。見通しがはっきりしない。
4 甲斐がない。無駄である。
5 取り立てていうほどではない。取るに足りない。
6 思慮分別が足りない。未熟である。また、愚かである。
7 粗末である。みすぼらしい。(Yahoo!辞書より)


メレンゲ「シンメトリー」を聞いた。


このバンドのボーカリストは、自分の声をよーく解っている。この強烈にみすぼらしい・・、もとい、「儚い」声が作り出す世界観。それを補完すべく渦巻くサウンドは、まさに甘くてフカフカメレンゲのよう。

映画「暗いところで待ち合わせ」主題歌のM10「underworld」、いしわたり淳治が作詞を手掛けたM11「予想通りに晴れた空」、新垣ガッキーに提供した楽曲のセルフカヴァーとなるM12「heavenly days」の流れが秀逸。

女々しくも、純度の高いノスタルジー・ソングの連打。
“むなしく”て“不確実”で“甲斐のない”“取るに足らない”=めいっぱいの「儚さ」がきらっきらに輝くこのエンディング3曲が聞けただけで、お腹いっぱいちゃん。

シンメトリー

シンメトリー