くるり「愉快なピーナッツ」

愉快なピーナッツ

愉快なピーナッツ

 くるりが8枚目のアルバムに向けて動き出した。
 「さよならストレンジャー」、「図鑑」、「TEAM ROCK」、「THE WORLD IS MINE」、「アンテナ」、「NIKKI」、「ワルツを踊れ」。そして、ニューアルバムへ。

 そんな新作からおぼれ落ちた「愉快なピーナッツ」。とても良い。

 まず何より、くるりの新曲を季節の変わり目に聞ける幸せ。
 吹き抜ける風がふわっと暖かい。こたつが暑い。半袖では寒い。花の匂い、止まらない鼻水と、今年「愉快なピーナッツ」。

 相変わらず季節に敏感なくるりの、暑くもなく寒くもない温度。
 社会風刺ともとれるけど、寝る前にベットの中で頭を回った取るに足らない戯言を書き出しただけともとれるリリックが、いいねぇ。

 いよいよ8枚目。あれやこれやと付加価値がついたくるりは、いまや日本屈指のバンドだとか、アーティストだとか、ロックだとか、全然そうじゃないだとか、ではなくて。相変わらず僕等の生活を彩るジュークボックスであれば、それだけでいいのに。

 誰もが“自分だけ”のものに出来る最高のOur Songを、くるりはまだまだ書けるんだぁ。すげぇなぁ。と、感慨に浸った一曲。4月29日ドロップ。