Shugo Tokumaru「Rum Hee」

Rum Hee(DVD付)

Rum Hee(DVD付)

 ティム・バートンの映画が基本的に好きだったりするんですが、中でも好きなのが「ビッグ・フィッシュ」というタイトル。以下、あらすじをwikipediaから拝借。


身重の妻と暮らすジャーナリストのウィル・ブルーム。彼の父エドワード・ブルームは自らの人生を巧みに語って、聞く人を魅了するのが得意だ。ウィル自身も幼い頃は父の奇想天外な話が好きだったが、いつしか自分だけ父の話を素直に聞けなくなっていた。3年前の自分の結婚式にエドワードが息子ウィルの生まれた日に巨大な魚を釣った話で招待客を楽しませた時、その不満が爆発する形で、ウィルは父に今夜の主役は自分であると訴え、仲違いが生じ、それ以来二人の不和が続いていたのだった。

そんなある日、母から父が病で倒れたと知らせが入る。ウィルは妻と共に実家へと戻る。しかし、病床で相変わらずな話を語り出す父と、本当の父を知りたい葛藤する息子は理解し合えぬままだった。

はたしてウィルはエドワードの話の中に、父の真実の姿を見出すことができるのだろうか…。


 っていう、これが本当にいい話で!
 父親エドワードが語る身の上話ってうのは、まるで おとぎ話みたいに突拍子もなくて、現実味がなくて、そしてひたすら輝いているんだけど、息子はそんな父親の事を「ホラを吹いてばかりだ!」と不満に思う。やれ「小さな頃に魔女に出会った。」だの、「巨人のような大男と旅をした。」だのと現実のものとは思えない話ばかりをする父と、真実を語ろうとしない父に不満を抱く息子の気持ちはすれ違っていく。けど、死期が近づいた父親の本当の身の上を知るためにと息子が奔走するうちに、息子は父親と同じ風景を見始める・・という。
まるで「ポップミュージックに宿る魔法」を、そのまま映像化したようなこの作品が大好きだったりします。


 え?それって一体どうゆう事?


 まるで夢のようにキラッキラに輝いていて、嘘みたいに美し過ぎるサウンド。でも彼はいたって正気だし、なにより本気だと思う。
本気こいて「美しさ」を奏でるって、どうゆう事?この世知辛〜い世の中に、嘘みたいな“煌めき”をまき散らして一体どうなるっていうの?

 けれどこの嘘が、いつか現実になればとふと思ってしまう。そんな瞬間に僕等の中にはちっさな希望が生まれて、また明日を迎える事が出来てしまう。だから僕等は、ポケットの中にいくつものポップミュージック(フィクション)をストックする。秀逸なポップミュージックに宿った魔法(フィクション)に騙されて、いつか全てが輝きだすから!

 要はトクマルシューゴ「Rum Hee」ホントに、いい曲。