9mm Parabellum Bullet「Cold Edge」

 9mmはどこまで行っても9mmのようで、いつ1cmに進化すんのかと待ちわびているんだけど、今回もどうやら9mm節全開。イントロ5秒まではあまりに“らしすぎて”旧楽曲郡と区別がつかない。(とかく「Supernova」とクリソツ。)

 9mm Parabellum Bulletはもっとアルバムごとにアウトプットの形をこねくり回して、次々と新しい価値観を提示していくようなバンドになるんだろうなと勝手に想像していたので、この展開はやや意外。

 何が出てくるか解らない危険性。そんなんも十分“危なっかしくて”魅力的だと思うんで、見せて欲しいな。そんな姿を。
ポスト・ロックに潜っちゃうとか、エレクトロニカ取り入れて突き抜けちゃうとか、20分で1曲位のプログレ曲作ってみたりとか。実験しまくって、もっと妖しくなって行けばいいのに。


 でもね反面、9mmよ金太郎飴であれ!って思いもちょっとあるんだ。っていうか書きながらそっちの方がいいのかとか思えてきた。いわゆる“王道”と言う名を手に入れる為の一直線。武道館公演もやってたし。

 実際問題、どんどんメロディは固くなってきてて、今回の曲も<優しさすら 感じぬ程の〜>ってフレーズのハモリコーラスでゾクゾク来てしまった。美しいんだ!ここのバース特に。荒れ地に咲く花みたいな。

 このメロディアス・ハード・コア・スタイルを断固として貫いて、もう9mmってコレなんだって言う“王道”を極める。それもいいね。だったら、アンセムがいるな。絶対的な人気曲。どんなんがいいかな。


 9mmの行く末、考えるのがなんか楽しい。まだまだ空恐ろしくあれ!9mm Parabellum Bullet

Cold Edge e.p.

Cold Edge e.p.