The Mirraz「NECESSARY EVIL」

 「パクリバンドTHE MIRRAZ 2ndアルバム発売!」とは、M1「check it out! check it out! check it out! check it out!」のPVに差し込まれたテロップの一節。(自分で作ってるらしい。)
肝心の曲はというと、アークティック・モンキーズ+メトロスなブリティッシュ・ビートに、ビースティ・ボーイズ「チ、チェック・イット・アウト」リリックの大胆引用。パクリバンドの名に偽りなし!と言わんばかりの悪態ぶりで、おまけにアルバムタイトルは「NECESSARY EVIL」=必要悪。
 かと思えばステレオフォニックスばりの流麗ギターサウンドに、藤原基央並みのストーリー性とセンチメンタル+ナルシズムが兼ね備わった歌詞が乗っかるM4「イフタム!ヤー!シムシム!」みたいなマジ・ソングをぶっこんでホロっとさせてみたり。このバランス感。The Mirraz

 「SNOOZER」をはじめ各雑誌で絶賛激押し中。話題になっているので手に取りました。
 ただこのバンド、なんでそんな手放しで絶賛できるんだろうか?頭堅いんかなぁ。受けてるのは、アクモンはじめ、「好きなものは好きで取り入れちゃう」この姿勢?ボウディーズが60年代で、ミイラズは00年代。みたいな、「良い物をリプレイ」するっていう、その批評性?いや、そんな単純なもんじゃないだろうな。・・だったらこの悪態ぶり?現代のJロックに居ないワルっぷりが受けてる?けどこのバンド、そこまでタフじゃないでしょ。「必要悪」なんてて銘打って精一杯ヒールを受け入れようとしているけど、そこここでナイーヴな面が見え隠れしてるし。

 要は私、The Mirraz、超グレー。まだわからない。だったらそんなん、全然、書かなくていいんだけど。要はこれが、ここからどう化けていくか?それが「楽しみ過ぎるバンド」って事でプッシュしてる訳でしょ?きっと皆。(違うかな?)であれば、賛成。時代ごとに形を変えてくれるだろうと、カウンターであり続けてくれるであろうという期待は、Mirrazにはある。

NECESSARY EVIL

NECESSARY EVIL