ASIAN KUNG-FU GENERATION「新世紀のラブソング」

 00年代最後に、アジカンが結実。これは名曲でしょう。

 ロックから何かがぼんやりと消えていった00年代―。日常がすこぶる冴えない、発言権がこれっぽっちも無い、むしろそれ以前に、明確な主義主張が見つからない。ただ、そんな現状にフラストレーションを誰より強く抱く。そんな世代感が蔓延したこの10年、こと日本のロックは協調性ばかりを増して傷のなめ合い。「だったらロックフェスでダンスしようぜ」っていう貧相な苦し紛れが合い言葉。無い、無い、無いのよ!夜を越えたその先に繋がる斬新なアイデアや、気休めの魔法がこれっぽっちも。

 すでに9年も経過した新世紀、相変わらず世の中何も変わってい無い事をラップで吐露するゴッチ。そして提案される<僕たちの新世紀>。明日を照らし出すアジカン最新曲。お、これは信頼できるなぁ、と。

新世紀のラブソング(初回生産限定盤)(DVD付)

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