Spangle call Lilli line「Dreamer」

dreamer

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 スパングルっていうバンドは、結構好きで。全然気にしていなかったんだけど、思えば1stからずっと聞き続けていたりします。
 特に日曜日。日曜日の夜にテレビもラジオも終わって、大体全部のものが一旦止まって、一週間の“隙間”みたいなのが出来るあの時間帯に、スパングルを聞きながらボケっとする事が多いです。スパングルか、なんか変なエレクトロニカを適当にチョイスして聞いてる事が多いです。はい。
 そんな私信はさておき、Spangle call Lilli line「nano」以来7年ぶりのシングルは「Dreamer」。
 タイトルトラック「Dreamer」は、相対性理論のギタリストである永井聖一がプロデュース・作詞・ギターで参加した話題作。端々のギターフレーズと、ミッドテンポの4つ打ちビートはまさに「ハイファイ新書」以降の相対性理論という感じ。歌詞はややスパングル寄り。ただ、元から両バンドとも歌詞は重大な意味を成さないのがスタンスなので、割と難なく同化してる。アンニュイ対アンニュイ。薄い赤と薄い青が交わって、わずかに薄い紫になったってだけの、そんなわずかな作用が働いております。
 またこのシングルが豪華なのは、カップリングにサロン・ミュージック吉田仁が手がけた「Dreamer」のミックス違いのアナザー・バージョン(個人的にはこっちのが好きだ。)や、元空気公団の小山いずみがアレンジを手がけた「nano」ピアノ・アレンジ、さらにソウルセット川辺ヒロシによる「nano」リミックス・テイクなど。その辺りのシーンが好きな人にはたまらないゲストが多数参加で、聞き応えは十分。
 Spangle call Lilli line。まだこのアンニュイな世界観に用事がある方は、どうぞ手にとって、どっぷりとその曖昧の海に溺るるなり。
 ちなみにシングルを経て、2枚のアルバムを連続リリースとの事。復帰後やけに働くなぁ。