世界の終わり「EARTH」


 バンド名はその名も“世界の終わり”。日本のロック史に燦然と輝くあの名曲とは、無関係。
 いかんせんまだ情報の少ないバンドなので、寄せ集めのバイオグラフィを転記すると・・・ 世界の終わりは、深瀬慧(Vo, G)、中島真一(G)、藤崎彩織(key)、LOVE(DJ)、の4人からなるバンド。ベースレス、ドラムレス。
 工場の地下室を改装し、メンバー自身が作り上げた空間「club EARTH」で音楽制作やライブを行っている。幼なじみでもある4人は、いまもこの「EARTH」に集まって寝泊まりを共にするなど共同生活をしているそう。
 ボーカル深瀬はかつて精神病院に収監されていた過去を持ち、その事実はライブなどでも公にされている。
 フェイバリットは、ゆず、BUMP OF CHICKEN
 ラストラムより、タワーレコード限定シングル「幻の命」が発売中。4月7日に1stアルバム「EARTH」の発売を控えている。

 バイオグラフィを見る限り、デリケートなバックボーンを持った、吹いたら飛ばされそうなか弱き4人組といった印象。ただアルバム「EARTH」は、何故かオートチューン処理全開のダンサブルなポップ・ナンバーが目白押しだったりと、なかなかどうしてカオスな仕上がり。頭の中ぐちゃぐちゃでカオスだけど、もう面倒くさいから全部真っ白に染めちゃいたくてポップやってるって感じ。
 <燃やされそうな森林や、殺されそうな鳥の悲鳴を、笑い声に変えられないかな?そしたらきっと楽しいのに>こんな皮肉が超キャッチーなメロディに乗っかる「インスタントラジオ」、なかなかパンチがあってお気に入り。今後の活躍に期待。