チャットモンチー「染まるよ」
チャットモンチーがまた名曲を書いた。
チャットモンチー「染まるよ」。
M1は亀田誠治、M2はセルフ、M3はジュンジがそれぞれサウンドプロデュースを担当。どの曲も味があって良い。良いのだが・・、特に良いのがM2「愛捨てた」だ。またまた、これは、名曲でしょ!
終わってしまった恋を、ただ「終わってしまった」としか歌っていないこの曲には、夢も希望も含まれていないし、あるのはやるせなさ、女々しさ、喪失感だけ。
ただそんなやるせなさが、壮大なコーラスワークとパワフルなバンドサウンドによって、極限までエネルギーを帯びてキラッキラに輝く。この美しさ!
そしてやはり、この切実さ。チャットモンチーにはこの切実さがあるから好きだ。
半端なラッパーが「マザファッカー!」って言ってても、半端なパンクスが「デストローイ!」って言ってても、半端なグランジが「レイプ・ミー!」って言ってても、はいはい、パフォーマンス、パフォーマンスって思っちゃうけど。チャットモンチーが、失恋なんていう超普遍的なテーマを歌い上げるだけで、こちとら背筋が伸びる。そんじょそこらのロックンローラーより、よっぽど後が無さそうだから。おいおい、考えすぎるなよって思う。切実すぎるよと。
結局傷ついた自分を、大きく大きく歌ってるだけ。けどそこが、また、めちゃロマンチックで胸を打つ。
チャットモンチーが居れば、「スリーアウトチェンジ」当分いらない。
- アーティスト: チャットモンチー
- 出版社/メーカー: KRE(SME)(M)
- 発売日: 2008/11/05
- メディア: CD
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