チャットモンチー「染まるよ」

チャットモンチーがまた名曲を書いた。

チャットモンチー「染まるよ」。

M1は亀田誠治、M2はセルフ、M3はジュンジがそれぞれサウンドプロデュースを担当。どの曲も味があって良い。良いのだが・・、特に良いのがM2「愛捨てた」だ。またまた、これは、名曲でしょ!

終わってしまった恋を、ただ「終わってしまった」としか歌っていないこの曲には、夢も希望も含まれていないし、あるのはやるせなさ、女々しさ、喪失感だけ。
ただそんなやるせなさが、壮大なコーラスワークとパワフルなバンドサウンドによって、極限までエネルギーを帯びてキラッキラに輝く。この美しさ!

そしてやはり、この切実さ。チャットモンチーにはこの切実さがあるから好きだ。
半端なラッパーが「マザファッカー!」って言ってても、半端なパンクスが「デストローイ!」って言ってても、半端なグランジが「レイプ・ミー!」って言ってても、はいはい、パフォーマンス、パフォーマンスって思っちゃうけど。チャットモンチーが、失恋なんていう超普遍的なテーマを歌い上げるだけで、こちとら背筋が伸びる。そんじょそこらのロックンローラーより、よっぽど後が無さそうだから。おいおい、考えすぎるなよって思う。切実すぎるよと。
結局傷ついた自分を、大きく大きく歌ってるだけ。けどそこが、また、めちゃロマンチックで胸を打つ。

チャットモンチーが居れば、「スリーアウトチェンジ」当分いらない。

染まるよ

染まるよ